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5月の河川敷とイネ科花粉症

[2026.05.19]

成城ささもと小児科アレルギー科院長の笹本武明です。

 

ここ数日は真夏日が続いております。GW明けは暑さに体が慣れておらず、熱中症になりやすい時期ですので、外での活動時は水分摂取を心がけ、熱中症・脱水症に気を付けてお過ごしください。

 

ランニングが趣味の私ですが、川のそばを軽くランニングをしていたところ、河川敷には多くのイネ科の雑草がみられました。イネ科の代表的な植物はカモガヤですが、イネ科の植物が花粉症を起こすことをご存じですか?「スギやヒノキ花粉が終わったのになんかすっきりしないな~」と思う方がいたら、もしかしたらイネ科花粉かもしれません。今日はイネ科の花粉について少し触れてみたいと思います。

原因となるイネ科の植物

イネ科にはたくさんの種類が存在し、お米がとれる稲だけが原因ではありません。イネ科花粉症の主な原因となるものは、カモガヤ、オオアワガエリ、ホソムギ、ハルガヤ、オニウシノゲグサ、ネコジャラシなどが挙げられます。日本における、イネ花粉症としてはカモガヤが代表的な植物です。

牧草として海外から輸入され、雑草として日本に広まったものも多くあります。多年草が多く、寒さに強く、繁殖力が高いのが特徴です。草丈が60~120㎝程度で、穂先がみられるような植物は多くがイネ科です。

 

飛散場所・時期

【生息場所】

イネ科の植物は日本全国に分布し、公園や空き地、河川敷、田んぼなど身近な場所に多く見られます。

【飛散しやすい条件】

 ①晴れた気温の高い日

 ②乾燥して風が強い日

 ③花粉の飛散量は午前中(8-10時)にピーク

【飛散時期】

イネ科花粉の飛散は植物や地域によって異なりますが、関東では5~10月頃です。

植物 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月
カモガヤ    
オオアワガエリ    
ネコジャラシ    

*関東を基準とした目安です。地域や天候により変化します。

【飛散距離】

スギやヒノキ花粉の飛散は数十キロと長いですが、イネ科花粉は数十メートル程度の飛散と短めです。しかし、触れたりすると肌荒れを起こしたり、目のかゆみ・鼻水などがでることも多いため近づかないことが一番の対策です。

 

症状

他の花粉症と同様にくしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみ・肌荒れなどが主な症状です。

 

治療

・抗ヒスタミン薬 アレルギー症状を起こすヒスタミンを抑える働きをします。第1世代のヒスタミン薬は眠気が強くありますが、第2世代のヒスタミン薬は眠気も少なく症状を抑えてくれます。

・ロイコトリエン受容体拮抗薬 しつこい鼻づまりに対して効果があります。ロイコトリエンは鼻の粘膜の炎症や鼻閉(鼻づまり)などを引き起こす主な要因であり、抗ヒスタミン薬と併用することでより症状を緩和できます。

・ステロイド点鼻 鼻の粘膜の炎症を直接おさえてくれます。継続して使用することでより高い効果を示し、くしゃみ・鼻水・鼻づまりの症状に効果があります。

*残念ながら日本においてはイネ科にたいする舌下免疫療法は保険適応がありません。現状は「原因植物を避ける」「治療薬でしのぐ」がメインの治療となります。

 

まとめ

スギ・ヒノキ花粉が終わった後も花粉症状が継続する場合は、イネ科花粉の可能性もあります。気になる方は是非ご相談ください。

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